這い上がる!?

工場労働者の日々の小さな煩悩ブログ

謹賀新年。V-MAX所感!!

こんばんは!

そして新年明けましておめでとうございます!!

 

どどん!「魔神降臨」だ!!

仁王、金剛力士像をモチーフにデザインされたと聞くが、仁王様と言うよりもののけ姫に出てきたシシ神に似てるな。まあ「異形のデザイン」に違いはない。

 

最初にネタバラシをすると、レンタルバイクである。

 

以前、「青っぽい夜明け」というタイトルで記事を上げさせて頂いたのだが、モンキーは修理中、そして元の愛車SRの売却のタイミングを間違え、軽四輪で夜明けのクルーズという間抜けな記事になってしまった。

 

この月イチの未明クルーズ、「バイクの歌」にインスパイアされたものであるからして、やはりバイクで行かなくては話になるまい。

 

モンキーは無事ステムの修理が終わり戻ってきてくれたのだが、やはり明け方原チャリで京都まで行くと、帰りは睡魔との戦いになる。歳取るとこの辺なかなか無理がきかなくなるもので、よし、ならばレンタルバイクでリベンジだ!という目論見である。

 

48時間の契約なので時間はタップリあるのだが、一見して混雑した街中などあまり乗りたくないタイプのバイクなので、ちょうど現在カラの私のバイクボックスまで回送し、一旦収納する事にしよう。

 

それではこの、二輪界にその名を残すモンスターバイク、まじまじと観察してみる。

 

ふむ。

コケて折れた(割れた)か、左右のレバーとミラーは社外品のようだ。

 

首根っこの下。

全面ラジエター!!どんだけ冷却すんねん!

 

これは純正だろうか?

イカツいデザインのテールランプだ。

交換時泣きを見そうなタイヤだ。

だいたい金のない時に限って消耗品の交換時期はやって来る。

 

我が愛車とのツーショット。

 

 

おっと誰か来たようだ。ボックス内に収納しなければ。

縦に真っすぐ入れると、奥行き2300mmのボックスから余裕で尻がはみ出る。サイズ、重量共ハーレー並みだ。

 

166.8Nmという、二輪車には危険な程の最大トルクを発揮する強心臓。

V型四気筒、縦方向にも横方向にも意外と小ぢんまり収まっており、1680ccもの大排気量は見た目、感じさせない。ここは割と上品なビジュアルだ。

 

あっ!やはりコケ傷だ!

まあバイクの性格が性格だ。「名誉の負傷」と呼ぶべきか。

 

あ、そうそうコレ、

自前のタケガワ巾着ネット。お店でリアシートの外し方を聞き、即装着。

 

車体にキズをつける心配がないため、このようにレンタルバイク等でも使える。これで荷物を全部リュックに入れて背負う必要はない。さすがタケガワさん、ええモンこさえておられる!

 

もう一度跨ってみる。

デカい!左右のインテークの張り出しもあってか、非常に大柄なイメージだ。サイズで元ハーレー乗りをビビらすとは大したもの!

 

ちなみに足付きの方だが、身長170cm短足中年体形の私だと両足つま先立ちになる。

 

正式名称は知らないが、これがあのパワーバンドお知らせランプか。

この車両で草ドラッグレースでもやっている方以外、まあ使う事のない装備だ。ニッポンの高速道路を走行した程度では、こいつが点灯する事もないのだろうな。

 

では返却までの48時間、より快適に走りを楽しむため、少し調整をさせて頂こうか。

 

始めに、私は左ミラーは付けない。

 

理由として、まずスリ抜け時にジャマである。

 

特に信号待ちの車列の先頭に出ようとする時、いらっしゃいますよね、路上教習でもあるまいに、左ウインカーを出し、路肩にべったり寄せてるクルマ。

 

そんな時私は、広く空いているセンターライン側に回るのも悔しいので、バイクを左に傾け、おっとっとおっとっとと縁石バタ足で、

「ジャマなんだよオメー!!!」 (╬▔皿▔)╯

と何気にアピールしつつ、気合いで左側を抜けている。

 

この状況下で左ミラーの存在は、もはや厄介者でしかない。標識や植え込み、看板等に間違いなくガツンとやる。

 

何もレンタルバイクで気合いのおっとっとスリ抜けをやる事もないのだが、もう一つ、無くて七癖と言うが、私はバイクのミラー調整に関して、我ながら非常に変なクセと言うかコダワリがあるのだ。

 

後方視界を適正に調整すると、運転中左右のミラーの最も内側に、自分の手なり腕なりが映ると思うのだが、この時左右のミラーで自分の腕が全く同じような形に映っていなければ気が済まず、もう気になって気になって信号待ちの度にミラーをイジり出す始末だ。

 

他人から見ると何で?と思われるような、こんな些細なくだらない事で神経をスリ減ら位なら、片側のミラーなんぞなくて良い。

 

これがクルマでは全く気にならないどころか、(多くの方がやっているように)死角低減のため、あえて左右のミラーの角度を少し変えている。バイク限定の「七癖」の一つだ。

 

よって私は、車検に出す時以外左ミラーは外している。

 

レンタルバイクと言えどここはもう問答無用で・・・ってあれ!?スパナが合わないぞ?

 

この社外品(?)のミラー、ナットがまさかのインチサイズ。

思い出のハーレーの車載工具、意外な所で役に立った!

 

あとこのバレン型のミラー、

特に右一本にすると後ろが全く見えないので、

少々カッチョ悪いがツルを少し上げさせて頂いた。

 

どこのメーカーさんの物だろうか(他車種用のモデルは出していないのかな?)、ちょっとええ~感じのこのキャリア、

ボックス内に転がる私のガラクタをひとつ追加装着してみよう。

 

こうして、

こうだ!

おおー!!これでレンタルバイクには見えないぞ!

 

がしかし、

帰って来る頃には排ガスでバッグは真っ黒であろう。

 

この車両の特色の一つである、エンジン周りの塗装の色味を鑑賞したくて一旦取り外したスライダーを元に戻して、と。

レンタルした人様のバイクをイジり倒すはんぐりーまんであった。

 

サイドカバーを開けると、中から出て来る文明の利器。

今のうちにカードを挿しておくとしよう。サイドカバーなどのカパカパしたプラ部品を押したり引いたりとか、周囲が暗い状況では極力やりたくない作業だ。

 

おっと忘れちゃいけないメットホルダー」。

ちなみに100均モノだ。

 

さてお店からバイクボックスまでそろりそろりと乗った感想だが、何だろう、初めて乗ったバイクであるにも関わらず、この乗り味、どこかデジャヴを覚えるのだが。

 

こんな個性の塊のような奴、似ているバイクがあるとすればあのVブースト搭載の「元祖」位のものか。フルスロットルで足回りは無論フレームさえ一瞬よじれると言われた初代V-MAXの過激な乗り味、バイク好きとして興味こそあったが、私はそんな初代様にも実際に乗った事はない。

 

何だろう?

 

・・・

 

・・・

 

そうそう思い出した!!

 

この、車速と全く釣り合っていない、常にドロドロドロドロと低く唸るエンジン!

 

昔クルマ道楽をキメ込んでいた頃に乗ったカマロだ!!

 

バブル景気で羽振りが良かった頃を思い出すが、それはさて置き、似た乗り味の車両がバイクではなくクルマ!何かもう笑ってしまうが、全てがオーバーサイズ、という事がここに集約されているのであろう。

 

これはこれは、夜明けの高速走行が楽しみだ!

 

それでは、これから一旦家に戻りメシと仮眠をとるとしよう。

 

・・・

 

よし!

ほぼほぼ定刻だ。

 

まずバイクボックスへ向かう。

用事買物からプチツーまで、チビだがタフで頼りになる相棒だ。

 

路肩に寄らずゼロハンで道路の真ん中を堂々走る。

この時間ならではの景色だ。

 

バイクボックス到着。再出発だ。

液晶やLED普及後の最近のバイク、ランプやインジケーターがとてもキレイだ。まるでクリスマスのイルミネーションだな。

 

名神吹田SA到着。

夏になるとここら辺で夜が明け始めるので、「青っぽい夜明け」を鑑賞するため、吹田SAは必ず立ち寄る。

 

さて飛ばしてみての感想だが、うん、速っ!それだけ。

 

GoPro等を駆使し、走行動画を撮る技術がないのが口惜しい限りだが、私は例えばクローズドコース等で特別なライディングスキルを身に付けた訳ではない。教習所で教わった内容以外の運転技術は持ち合わせていない、素人ライダーである。このスピードに関しては、「どう速いのか」を語るスキル、ボキャブラ共に不足している。

 

街乗りよりちょっと長めに引っ張ると、3速で80km/hを超える感じか。しかしこれを以てネット、雑誌のインプレよろしく「怒涛の加速」と表現できるかどうか。他例えばイマドキの125ccスクーター、その軽量な車体と、人工頭脳により最適化された燃調、点火タイミングに変速アクション等でスペック以上にパワフルなメカ、これで結構街中で「怒涛の加速」を見せてはいないか?

 

結局私のレベルでは、V-MAX速っ!原二スクーターも速っ!である。

 

スピードそのものよりこのバイク、高速道路でのびのびアクセルを閉じたり開いたり(街中ではとてもじゃないがムリ)していると、実に表情豊かで面白い。

 

4速5速の高めのギアでアクセルを開けた時の挙動、非常に例えは悪いが、音も振動も震度1か2弱の地震にソックリ。これは演出なのか!?

 

一定速度でクルージングしている時は、四気筒らしく至ってスムーズ。音も振動もなし。がそこからアクセルを開けると、例のアメ車みたいなドロドロ音と共に猛然とダッシュする。楽しい。四気筒バイクで「鼓動感」とは全く恐れ入る。頬が緩みっぱなしであった。

 

しかしこの未明クルーズ、キレイな月夜に当たる事が多いな。

今日は「青っぽい夜明け」リベンジであるから、もう1、2枚月の写真を追いかけてみようか。出発しよう。

 

到着!

駐輪場から望むお月様だ。

 

境内の様子は以前の記事で上げさせて頂いたのではしょるが、この伏見大社、ここに鎮座したと言われる二月初午の日に最大の祭礼があり、年末年始の賑わいが例年二月初旬まで続く事になる。いずれにせよこの時期、人混みに揉まれたくなければ、とっととお参りを済ませ退散するに限る。

 

が、

前回「撮影禁止」の貼り紙にビビり撮影を遠慮した美しい拝殿。内部が写らないよう遠くからパチリ。どうしても上げたかった!

 

しっかし前回の記事、バイクはねーわ拝殿の写真はねーわでホント間抜けだったな。

 

微笑ましい。

非常に歴史ある、格式高いお社にも関わらず、こんな不動産屋のチラシみたいなノリのポスターを作る。このフレンドリーさが好きだ。

 

稲荷山四ツ辻から。

朧月だ。

 

さて、新年のお参りが済んだ所でちょうど夜も明けた。

この時間(午前7時頃)の人出も他の時期に比べ明らかに多い。そろそろ帰ろうか。

 

いつもの吹田SA。

あとは取り外したミラー等車両を元の状態に戻し、お店に返却するだけ。無事にイケそうだ。

 

バイクボックスの少し手前にて。

ゾロ目キター!!レンタルバイクで何という一期一会!サプライズショットだ!

 

さてバイクボックスで原状回復作業を行い、お店に行くとスタッフさん、車両のチェックもそこそこに猛烈に営業をかけてきた。

 

そう、このお店、普通の新車、中古車販売店なのだ。このぶいまやじーえるといった、ライダー達の興味こそ引くが買い手は限られてそうなモデルや今話題のモデルを中心に、店頭在庫の中古車の一部を登録し、レンタル車両として「生かしている」という訳だ。

 

愛車モンキーを「適正価格」で探してくれた、私にとっても馴染みの店だ。レンタル車両に工具を当てるなんて!と思われた方もいらっしゃるだろうが、まあ、こういう事なのである。

 

さてV-MAXに話を戻すが、確かに大変楽しいオートバイだ。しかしこれを所有したいかと言われると、うーむ・・・となる。既に生産終了したモデルである事だし、サクッと感想を述べてしまうと、

 

このバイク、危険です。

 

同じクルーザースタイルで昔長く乗ったハーレーとつい比較してしまうのだが、ハーレー並みの車格と重量、大きく重くその上自立できない金属のカタマリが、アクセルチョンで矢のようにブッ飛ぶ訳だ。

 

とても我々素人が乗りこなせるシロモノではないという事。むろん中型以上のバイクになると、大なり小なり自制心を持って乗らないと、瞬時に走る凶器と化す訳だが、その事をこれほど強烈に感じさせたバイクはかつてなかった。このレンタルしたほんの短い間に、である。

 

しかし禁断の果実の味と言うか、この扱い切れない大パワーがこのモデルの魅力であるのは間違いないであろう。かつて新車で販売されていた頃、メーカーさんもこのモデルが広く受け入れられ、ヒット作となる事は期待していなかったように思う。主に初代V-MAXを愛好したライダー達に向け、「全て分かった上で乗って下さい!」とそんな感じだったと記憶している。

 

むろんバイク好きの一人として、このご時世につい数年前まで、これ程乗り手を選ぶバイクが存在した事それ自体は思わず頬が緩む。私も含め古いバイクファンは、とかく(多くは乗った事もないクセに)マッハやRZの名を持ち出し、やれ最近のバイクは乗りやす過ぎてツマラナイ等とうそぶきがちだが、どっこいここに鬼がいたよ、という事だ。

 

お店スタッフさんの、「また乗りに来て下さい(ニヤリ)!」の声に見送られ、バイクボックスに戻る。

あーやっぱコッチの方がええなあ。和む和む。

 

YAMAHA  V-MAX 

聞きしに勝る、期待を裏切らないモンスターぶりであった。それではこのモンスターバイクの素人一言インプレ、記事冒頭でも触れたが、

 

「シシ神様じゃ。」

 

特別なバイクである。良くも悪くも、だ。

 

読んで頂き、ありがとうございました。

 

本年もよろしくお願い致します。