こんばんは!
すぐ隣町であるにも関わらず、とんと訪れる機会もない未知の町というものが存在する。
我々バイク(クルマ)好きの場合、地元とその町が幹線道路一本で繋がっておらずアクセスルートが複雑な場合、職場や学校がある、親類や親しい知人が住んでいる、趣味や娯楽の拠点が存在する等の特別な縁がない限り、この近くて遠い見知らぬ街と成り果ててしまうのであろう。
「ナビつけてまで行く事もないや。」という訳だ。
バイク好きである私にとって、地元西宮、阪神地区のスバラシイ点は、何と言っても一般道での各方面へのアクセスの良さである。
そのスバラシイ一般道、地元での呼称で恐縮だが、まず国道171号で京都。国道176号で丹波篠山を経て鳥取。国道43号で明日香、斑鳩。そして極めつけの国道2号では、西は広島、福岡。東へ行けば名古屋、東京だ。よく出かける大阪神戸も、この国道2号で東西に繋がっている。
いずれも一本道でズドン!である。まあ実際下道でトコトコ出かけるかどうかは別として、聞くだけで旅情をそそられる壮々たる名前が並んでいるではないか。クネクネといくつも交差点を曲がらねば辿り着けない街など、あえて訪ねる必要もないのだ。
一方今回のテーマ、私にとっての「見知らぬ隣町」、北摂(大阪府北部)の吹田市、豊中市辺りがこれに当たる。地元兵庫東部阪神地区と境を接する「隣町」だが、過去に訪問した事のない「空白地帯」なのである。
なぜこうなるのか。地図上で西宮市の我が家らへんから吹田、豊中方面へ定規でも置いて見ると一目瞭然だ。その線上にある大阪空港、そして川が2本。この(言い方は悪いが)巨大な障害物に行く手を阻まれる度に北へ南へ迂回を余儀なくされ、サクッと最短で行けるルートが存在しない、ロードアクセスが極めて悪いのだ。
ちなみに同じ北摂地区でもう少し先に位置する池田市、箕面市の方が、距離こそ遠いが国道171号一本で行けるため、今まで幾度となく往来した、むしろ私にとっては馴染みの街となる。
以前の記事で触れた、「未明クルーズ」の際必ず立ち寄る名神高速吹田SA。吹田市内で私が唯一訪れたのは、街から切り離された高速道路上の一点のみ。まさに北摂空白地帯(と呼んでいる)ならではの話であったが、この吹田市の繫華街江坂町、今後どうやらここにちょくちょく訪れる機会がありそうなのだ。
吹田に行くのであれば高速道路に乗る必要はない。グーグルマップを開く。うん、やはり一般道でのアクセスは良くない。一旦大阪まで出て新御堂バイパスに乗るのが手っ取り早いが、遠回り過ぎて腹が立つ。よし、尼崎、豊中経由で一番分かりやすい(迷わない)道順で行くとしよう。ショートカットルートは追々覚えて行けば良い。
「ご縁」さえ出来てしまえば、見知らぬ街を訪ねるのは実に楽しいモノだ。まずヒマな時にでもひとっ走りして、ルートの確認と所要時間でも計っとこうか。
前置きが長くなった。
所要時間を計るなら、原チャリでチンタラ走るのが良い。昼間の混雑さっ引いても、クルマやバイクならもっと早く着けるであろう。只今22時46分。
まず国道2号のやや北を並走する山手幹線(山幹通り)を東へ。
原チャリクルーズに欲しい路肩がない。縁石ギリギリを走る。ちなみにここは阪急西宮北口駅の近くだ。22時58分。
23時06分。
尼崎市内に入ると待望の路肩出現!23時17分。
相変わらず狭く荒れた路肩だが、白線1本引いてあるだけで道行くクルマ達が「車線」を意識してくれるため、我ら原チャリも少しセンターライン寄りを走れる。あるとないとで天と地程も違う。
ここで山幹通りを離れ、まず高速高架下の側道へ。23時27分。
ここから先は初めて走る道だ。
高架下を走る。あの信号を左折だな。
23時31分。
県道41号園田橋線。
まあまあ広く走り易い。23時33分。
ブックオフのある交差点を右折し県道606号へ。
この先は一本道のハズだ。
23時45分。
「空白地帯」突入である!23時50分。
豊中市内にて。
この自転車通行帯、おかしくないか?この位置だとクルマが左車線に進入できないが。まあええか。ちなみに皆さんガン無視。よって私もガン無視で通常運転の路肩走行。自転車いねーし。23時53分。
よし!この道で合ってるようだ。
県境の猪名川を渡ると兵庫県道606号が大阪府道479号へ呼称が変わる。23時55分。
あれはご当地シンボル(?)新御堂バイパスの高架か。
どうやら到着のようだ。0時03分。
どれ、しばし近所をウロつき駐輪場の場所など物色してみようか。
おっ!
2時間100円か。せっかくだし入庫してみよう。
中、大型も入庫できる珍しいバイクパーキング。中も広々で素晴らし過ぎる!と思いきや・・・。
こんなオチでした。
こちらは四輪用スペース。どうやら新御堂バイパスの高架下が広大なコインパーキングになっているようだ。
刑事モノのアクションシーンの撮影に使えそうなええ~雰囲気だ。しかし月末で「店じまい」か。残念!!
よし!
少し歩いて見て回った所、このような歩道脇の駐輪スペースがちらほら。昼間に来たら空きがビミョーだが、まあ何とかなりそうだ。
今回の(プチ?)ナイトクルーズ、帰りは来た道を引き返しただけなので以上で割愛させて頂くが、原チャリで途中写真ナド撮りつつ30km/hチンタラ走行で所要時間77分。クルマ、バイクならまず1時間はかかるまい。道がすいていたら30~40分といった所か。
初めて訪ねる街のワクワク感と、やはり「隣町」だったのだな、という実感と。なかなかに面白い感覚のナイトクルーズであった。
読んで頂き、ありがとうございました。