這い上がる!?

工場労働者の日々の小さな煩悩ブログ

帰省する。

こんばんは!

 

仕事納めが過ぎ、ボチボチ帰省するにあたり、少し家族の事など語らせて頂ければと思う。

 

故郷、生まれは青森県である。ではこれからはるばる津軽まで帰省するのかと言えば、そうではない。

 

住んでいる兵庫県西宮市某所、そこから私鉄駅二つ先の同じ市内に、両親が住む「実家」がある。

 

父は現役の頃、農協、経済連から上部組織の全農に出向し、そこからさらに全国の市場でリンゴやニンニク、長芋といった、青森県産の青果物を主に販売する仕事に携わっていた。「転勤族」である。故郷津軽を後に東京、名古屋、大阪、福岡と「中央卸売市場」のある土地を、かつて家族で転々としてきた訳だ。

 

そんな父は大阪事務所で定年を迎えた。大阪市場は二度目の勤務だった。青果物を始め食材全般、大阪には独特の商習慣があり、商売が大変面白いのだとか。名誉窓際職のポストを蹴り、「さすが食い倒れの街だ。」とか言いつつ、サラリーマン生活最後の数年間を大阪の「現場」で過ごしたのだ。

 

そして定年後、気候も穏やかで一番住みやすい(と両親は言っている)この土地に、終の棲家として中古の分譲マンションを購入したのだが、一方私は大学時代から関西に出て来ており、「実家」の方が私の近所に引越して来た形になる。

 

私は子供の頃に見た津軽の雪景色を時折懐かしく思い出したりするのだが、両親共にその長い冬が好きではなかったらしく、転勤族を選んだ時点で、もう故郷に戻るつもりはなかったようだ。

 

その、すぐ近くの「実家」で両親と同居したなら、生活費が浮き安月給の私は大いに助かるのだが、実家の近所、閑静な住宅街と言えば聞こえは良いが、ハガキ一枚ポストに投函しに行くのも億劫なほど周辺に何もない場所で、前の職場の近くに借りた、下町駅近70年代ドクダミ荘風ワンルームに今もこうして生息している。家賃物価の安い地方都市ならではのプチ贅沢という奴だ。

 

ちなみにこの我がドクダミ荘だが、

ムサ苦しい中年男の部屋で恐縮だが、これは6畳、いや8畳間か。家賃3万の割に当たり物件!?小さくかつ後付け感アリアリではあるが、ユニットバスも完備だ。浴槽は狭く完全体育座りで、肩から上と両膝はどう頑張っても湯の下に沈める事は不可能だが。

 

さて、部屋の掃除片付けをしようと思えるほど長い正月休みが貰える訳ではない。ぼちぼち実家に向かうとするか。

 

年末年始に実家に帰省しする事と言えば、多分今年も同じ。みんなと同じ。あえてここで紹介するような事でもないので省略するが、実家の齢84になる母、まだまだカラ元気は人一倍だが、認知症の方が相当進んでいて、

「はんぐりーまんよ、あのいつもの黄色いズボンはどうした?」

・・・黄色いズボンなど持っていないが?そもそも男性で黄色いパンツを好んでお召しの方など、かなり前衛モード系の入った御仁と呼べるであろう。

 

昔の人気コントの「飯ぁまだかい?」的な場面なども日常茶飯事なのだが、この認知症の母を見て、一つ思った事がある。身内、家族なので笑い話で済むのだが。

 

深夜に家の中を徘徊する癖が出てきた。毎日昼寝をしているため夜中に目が覚め、かつ目が冴えてしまい退屈なのでやっているらしい。ただそれだけの事なのだが、深夜、例えばトイレに行きたくなって目が覚めた時など、バッタリ鉢合わせようものなら相当ョッとする。

 

寝起きのザンバラ白髪頭。表情のうかがい知れない、逆光の常夜灯で影さす顔で何やらブツブツと独り言(これも若かりし頃にはなかった癖だ)を唱え、さらに腰の曲がった老人が歩く時の、あの独特の足を引きずる音、ズリッ、ズシャッ。ズリリッ、ズシャッ。」と、こんな感じで徘徊しているのだ。

 

私「あービックリした!こえーよ!!」

母「あーゴメンゴメン。ガッハッハ!」

 

・・・よく怪談話に登場する「草木も眠る丑三つ時、廃墟を彷徨う老婆の霊」などと聞けば、いかにも禍々しくおどろおどろしい感じがするが、それは言われるような、やれ怨念だの執着心だのの成せる業ではなく、ただ単に、在りし日の彼女の「残像」なのではないだろうか。夜徘徊する母の姿を見て、ふとそう思うのである。

 

認知症が進行したとは言え、未だ元気な母には失礼だが、深夜に徘徊するその姿、廃屋を彷徨う老婆の怨霊さながらの迫力がある。この正月休みも、夜中にビックリさせてくれるに違いない。

 

もう一つ、今年11月から始めたはてなブログ、まだまだ初心者ぺーぺーレベルではあるのだが、こちらも一応振り返っておきたい。

現在趣味である「バイク」グループに参加し、週末の夜この原付バイクで走り回り、地元と近隣の町の夜の表情を記事にする、というテーマをブログの柱に据えている(夜中に徘徊しているという点で母親と同じか!?)

 

個人的に、運転して楽しいのは小さいバイクだと思っているし、やってみるとこのナイトクルーズ、見慣れたいつもの街でも、昼間とは全く違った表情を見せてくれて大変興味深い。またそうやってテーマを決めて走るには、やはり原チャリが扱いやすい(多分)という事もあり、来年以降もこのネタ、当分続きそうだ。

 

よろしくお願いします!

 

年の瀬、バイク屋さんから写真付きメッセージが送られてきた。

シリンダーヘッドが載りましたよ!と。

 

レストア完了したら、ツーリングネタのブログ、こいつにシフトしようか!?

 

もちろん将来的には考えている。がしかし原二以上の行動範囲の広いバイクになると、遠くまだ見ぬ土地へと出向き、その脱日常の感動を、上手く記事で伝える事が出来なくてはならない。一気にハードルが上がる。近所をチョロチョロ走り回って記事を上げても話にならないのだ。

 

ご近所チョロチョロでまだ語りたいネタもあるし、何よりチョロチョロ街乗りが好きだ。よってこの先当面は、ゼロハン深夜爆走中年ライダーである。

 

それでは皆さん良いお年を。

 

読んで頂き、ありがとうございました。