這い上がる!?

工場労働者の日々の小さな煩悩ブログ

ナイトクルーズ18 舞洲。

こんばんは!

 

8月最初の週末、まさにワタシ流の街乗り、チョイ乗り三昧を決め込んでいた。

 

まず土曜早朝、RP22で月イチの伏見稲荷参拝。

「未明クルーズ」だ。

 

とは言え夏はこの通り夜明けが早い。日の出の時刻自体も早いのだが、日の出前の4時を回ると一気に明るくなる感じ。あの「青っぽい夜明け」の風情を楽しむ間はない。よって、夏の間は「未明クルーズ」をブログの記事に上げるのはしばしお休み、となるだろう。

 

伏見から戻るとRP22からSTに「下駄」を履き替え、今度は慣らし運転の続き。行き先は大阪ベイエリアだ。

 

前回記事で訪れた大阪北港。その先に舞洲夢洲という人工島が2つあり、実はそこまで行きたかったのだが、原チャリ進入不可の自動車専用道(トンネル)に行く手を阻まれた。

 

そこで、北港へのアプローチとしては前回の天保山ルートの二本北、此花通から橋で舞洲に渡れるらしい、と。急に自動車専用道が現れても慌てずに済むよう、大きなバイクで下見に行こうという訳だ。

 

原二以上のバイクなら、特に「慣らし」を意識せずとも大人しく法定速度で街乗りをしていれば、それが慣らし運転と同じようなモノである。しかしそいつを短期間で終わらそうとすれば、もうダルい事この上ない。こうして空いた時間に少しずつ積み上げて行くのが精神衛生上良い(と思う)。

 

既に日も高く、猛暑酷暑が本領を発揮しているが、さほど渋滞するコースでもなく丁度良い。

この護岸の向こう側が、今夜わざわざ走り直す此花通りだ。我ながら酔狂な事をやっている。がしかし無駄を楽しむ事、これ即ち趣味という。

 

夕食後仮眠を取り(と言うか寝落ち)、いよいよ本番の原チャリナイトクルーズ出発である。

 

・・・

 

この先にある橋を渡れば大阪だ。

景色の悪い国道43号だが、ここは開けていて好きな眺めだ。

 

この伝法大橋を渡ってすぐ右折、か。

高架道路が並走していて見通しも悪い。交差点をボーっと通り過ぎないよう気を付けないと。

 

原チャリに数多い難所の一つ、T字交差点だ。

湾岸道路なので、早い時間帯は大型トラックなんかがメチャクチャ多い。さあ昼間はどうやってこの右折レーンに滑り込もうか。全開あるのみ?

 

そのT字路を抜け、此花通りに入る。

ごく普通の住宅街が広がっているが、沿道に昭和っぽい建物がチラホラ。

 

例えばコチラ。

ショッピングセンターだろうか。昭和イカ風だ。

 

或いはコチラ。

パーフェクト。100点満点である。子供の頃夢中になって通った駄菓子屋なんかこんな感じだったなあ。

 

この先少し走ると、先程の画像の護岸道路に入る。昼間は大変眺めも良いが、過去記事の須磨、垂水同様、夜に撮影してもただ暗い道路の写真にしかならないと思われ、寄り道せず走り抜ける事にする。

 

常吉大橋。これを渡ると舞洲だ。

早速渡るとしよう。

 

今しがた渡って来た常吉大橋を振り返る。

橋を渡ってすぐ左手の、とある建物の前。今回舞洲を訪問した一番の目当てである。

 

それがコチラ。

イヤ素朴な疑問として、これは一体何だ?

 

ちょいちょい立ち寄る尼崎港からも、この建物がよく見える。当初同じ方角に当たるUSJのパビリオンか何かと思っていた。このいでたちである。遊園地かテーマパークの施設と見るのが自然であろう。だがそうではない。USJはここ舞洲にはない。

 

ラブホか?

にしては巨大過ぎる。尼崎からも見える程大きな建物だ。

 

「表札」だ。

スラッジセンター。何とこれ、下水処理場である。

 

既に故人となったが、とある海外の有名建築デザイナー(画家でもあったらしい)が手掛けたモノだそうな。「お伽の国」を遥か超越し、もうトリップサイケの世界にでも到達しようかという勢いである。

 

様々意見が分かれそうな気もするが、公共の施設、しかも下水処理場がコレもんとは、その遊び心、洒落っ気にニヤリとさせられるのであった。

 

ほど近くにある、同じデザイナーのワーク。

こちらはゴミ焼却場だ。

 

以上、「日本一見学希望者が多い」と言われる下水処理場にゴミ焼却場でした。

 

・・・

 

島内の徘徊を始める。

ふむ。

ふむふむ。

ふーむふむ!

 

前回訪れた天保山や神戸ハーバーランドのような、キレイに整備された臨海公園ももちろん良いが、やはりこの巨大で無機質な工場、倉庫群こそ臨海エリアの「主役」と呼ぶべきものだ。

 

巨大建造物と言えば、工場、倉庫の他にスポーツ関連の施設も多数誘致しているようだ。

 

オリックスバッファローズの施設だ。

寮兼トレーニング場といった所か。

 

向かいにスタジアム。

二軍の球場の割には立派なモノである。

 

セレッソ大阪の関連施設もあるようだが、

長居スタジアムだったかな、セレッソのホームは。ここ舞洲にあるのはトレーニンググランドのようだ。

 

舞洲アリーナ

なにやら感謝されている。

 

我々乗り物好きの興味を引くモノも。

照明も落とされ真っ暗だが、

相当な広さのあるコースだ。

 

いつもの奴。

あくまで利用したついでに撮影しているのであって、特に公衆トイレを被写体として追いかけている訳ではない。

 

さてこの舞洲だが、見た所居住区はないようだ。

よって深夜ともなると、このように人っ子一人歩いていない。

 

一通り回った所で、隣の夢洲に渡ってみよう。

 

・・・

 

洲と洲を結ぶ夢舞大橋。

そのまんまのネーミングだ。

ネーミングはさて置き、この夢舞大橋、緊急時には橋桁がグリッと横を向いて大型船を通す、旋回可動橋という非常に珍しい橋だそうな。何年かおき、不定期に開閉訓練も行われているようで、この大きな橋が動く様、是非一度見物してみたいモノだ。

 

おっ!

橋を降りた左手に大きなコンテナターミナルがある。

 

何とか岸壁に近付こうとするが、

むむむ・・・!

なかなかええ雰囲気を醸しているのだが、

あかん。ガードが固い。

 

そう言えば以前訪れたポートアイランドも、コンテナターミナルへの立ち入りはできなかったな。確かに勝手を知らない部外者がウロついたら危険な場所ではある。そういう事か。

 

さて夢洲だが、このコンテナターミナル以外特に何もない。あ、コンビニが一軒あるか。夢舞大橋に接続する島のメインストリート、その西側一帯は目下工事中である。

 

何の工事か?

コイツだ。

 

夢洲の歴史を振り返ってみると、80年代後半の臨海新都心計画に沿って起工されるもバブル崩壊爆死。その後2008年オリンピック誘致に失敗。負の遺産」「忘れ去られた土地」と呼ばれ、つい近年までぼうぼうと雑草の生い茂る、茫漠の大地ならぬ茫漠の埋立地であったのだ。

 

ワタシ的には是非その頃、「兵共が夢のあと」の匂いを嗅ぎに訪れたかったモノだが、当時は全島一般車の進入は不可。建設、造成途中で放置された巨大建造物という点で、最後は爆破解体された、あの琵琶湖の幽霊ホテルのようなモノであった訳だ。

 

さすがに人工島ともなると、用もないのでハイ爆破解体という訳にも行かない。そこで万博とそれに続く公営カジノ含む複合リゾート構想で三度目の正直を狙っているという事のようだ。

 

工事車両用のアプローチ。少し奥に行ける所を見つけ、入ってみた。

開催を危ぶむ声も一部囁かれるようだが、この通り、基礎工事もまだ済んではいない。2025年4月の開催予定から逆算すると、うん、日程的に相当厳しいと言わざるを得ないであろう。

 

ここに限らず土木建築工事全般、コロナや戦争による資材調達難の影響か、例えば毎朝通勤時に渋滞に悩まされている武庫川南武橋の架け替え工事などを見ても、工事の進捗が素人目にも亀か蝸牛か、はたまた国会の牛歩戦術の如し、である。

 

南武橋の工事など、東行きは新橋、西行きは旧橋走行という、中途半端で危なっかしい状態がかれこれ三週間も続いており、朝の渋滞も以前にも増してヒドくなっている走行車線の切り替えなど一夜にしてやり切るモノというイメージがあったが、最近はそうも行かないようだ。

 

こんなご時世の、巨大ゼネコンプロジェクトだ。万博の祭りの後にカジノやらリゾートやら、何となく死臭腐敗臭を湛えた「本隊」も控えるようだが、「三度目の正直」を祝うかはたまた「二度あることは三度ある」に嵌るのか。逆風吹き荒ぶ正念場である。

 

・・・

 

そんな夢洲の、ここがどんつきだ。

このトンネルの先が「南港北」、いよいよ現在の大阪港の中心である咲洲だ。しかしこのルート、モンキー号で行けるのはここまで。

 

しかし大阪港、原チャリナイトクルーズでは手強い相手だ。原チャリでは通行できないルートも多く、それ以上に呆れる程広大である。規模で言ったらとてもとてもミナト神戸なんてモンじゃない。前回そして今回の記事で最も地元兵庫寄りの所をちょろちょろっと回っただけである。

 

次回は「本丸」咲州を一旦パスし、「南港南」地区を訪問したいと考えている。昔はここにフェリーターミナルがあった。しかしフェリーターミナルが咲州に移転して人の流れが変わり、現在は寂れ散らかしているらしい。うむ、ワタシ好みの香りが漂って来るではないか。

 

だがこういった場所、特に週末の夜はヤンキー様の溜まり場になっている事が多く、ヤジ狩りなどに遭わぬよう、せいぜい気を付けないと。鶴町経由で行くか、大阪の街を眺めつつ住之江から南港通りに入っても良いだろう。楽しみである。

 

読んで頂き、ありがとうございました。