這い上がる!?

工場労働者の日々の小さな煩悩ブログ

ナイトクルーズ19 絶景の橋。

こんばんは!

 

さて手を焼いている(楽しんでいる)大阪港散策だが、南港エリアを訪問するにあたり、原チャリで沖合の人工島や埋立地の先端を縫って現地まで到達するのは不可能である。

 

よってルートの選考、まあいつもの国道43号をどのポイントで南に折れるか、という話になるのだが、まずは最も東のコース、国道43号を終点付近まで走り、北津守から住之江に入るルートである。

 

大阪の市街地を走るルートであるため、道もフラットであり、喉が渇いた、小腹が空いた、ガソリンがなくなった、といった事態にも動じる必要はない。何より、大阪の夜の表情を眺めながら走る事になり、遠回りにはなるが、コースとしては全く捨てた物ではない。ただ夜半まではある程度の混雑は想定しておく必要があるだろう。

 

二つ目は泉尾の交差点から大正通りに入り、大阪市内では浜手に位置する大正区を縦断するコースだ。ほぼ一直線で南港通りまで到達できるため、最もラクなコースと言える。

 

そして最も西側、天保山から鶴町を経由するコースだ。地図上では最も地元西宮寄りだが、原チャリでこのコースを取ろうとすれば、一旦弁天町まで出て、天保山まで3km程西に戻る必要がある。そこから南下後、鶴町で大正通りに合流する事になり、西に膨らむ分、このコースも遠回りになるという訳だ。

 

今回は、この最も西寄り、天保山スタートのコースで行くとしよう。その理由として、

 

「江戸八百八町、浪速八百八橋。」

 

昔から川や運河の多かった大阪の風情を表現する有名な言葉だ。

 

前回記事で、常吉大橋夢舞大橋という海を渡る大きな橋を2本渡った。さらに今回このルートでは、南港到着まで4本の大きな橋を渡る事になる。そのうち「なみはや大橋」「新木津川大橋」の2本は、絶景が楽しめる橋として地元では有名である。大型船が下をくぐれるよう、高さを取ってあるのだ。

 

まあそんな海に架かる高規格橋など、「浪速八百八橋」の頃は間違いなく存在していなかった訳だが、ある意味水都大阪のシンボルである「橋」、今夜はこれにコダワってクルーズしてみよう。

 

・・・

 

今夜のスタート地点。

以前も訪問したこの大観覧車の下にある小さな公園だ。

 

そうそう、前記事では暑さにへばって天保山の紹介ができなかったので、ついでと言っては何だが。

天保山「跡」ってなんやねん。となるだろうが、この天保山、人工的に土を盛られた「築山」である。しかしその一方で、標高4.53mの「山岳」として国土地理院に正式に登録されている。

 

時に1831(天保2)年、すぐ脇を流れる安治川河口の大規模なしゅんせつ工事が行われ、その時発生した土砂を安治川河口に積み上げたのが始まりであり、当時、安治川河口の目印にもなっていたという。

 

公園にあるパネル。

当時は結構な高さがあったようだ。

 

自然に地面が隆起してできた「山」ではないが、「遺跡」「遺構」の類である訳だ。残土のを遺跡として後世に語り継ぐには、やはり「山」として登録するのが適当であろうか。

 

そして、石碑の横に立つ「天保山跡」だ。

と見せかけて、

 

この築山の裏手にある、こちらが天保山

少しでも「山」に見えるよう、しゃがみ込んでの撮影だ。立って撮ると、単に公園の遊歩道にしか見えない。

 

しかし「山頂」にはちゃんと三角点も設置されている。

立派なモノだ。

 

ちなみに現在日本一低い山は仙台市にある日和山。あの震災で地形が変化し、新たに「日本一低い山」と認定されたそうだ。その標高は何と3m。標高4.53mでコレもんである。高さ3mの山とか、機会があれば是非一度拝んでみたいモノだ。

 

・・・

 

いつものショット。

公園で用を足し、ナイトクルーズスタートだ。

 

天保山公園から海岸通りを進むと、程なくして最初の絶叫、いやもといもとい絶景橋、なみはや大橋が現れる。

長いアプローチだ。完全に一町二町手前から道路の分岐が始まる。

 

どんどん上る。

ちなみに私はご多分にもれず、高い所はあまり得意ではない。

 

橋の頂上付近。建物の小ささをご覧頂きたい。

海面からの高さ47m。

 

この通り歩道もしつらえてあり、徒歩や自転車で渡る猛者も居るようだが、

相当コエーぞ、ここ!!

 

まあ夜で余計なモノが見えない分まだマシだが、

このように下りに差し掛かってもなかなか着地点が現れない。

 

で、このなみはや大橋だが、橋の外観が華奢で細身なデザインで、下から見上げる分には銀河鉄道999っぽくてめちゃくちゃカッチョええのだが、渡るとなると無駄に恐怖感が増幅される。

コレ今から渡んの?(°Д°)となる。

 

・・・

 

橋を降りると大正区鶴町(鶴浜)。臨海工業地帯の一角だ。

年季の入った渋~い製鉄所を見つけ、代表してパチリ。

 

この通りを少し進むと、二本目の「絶景の橋」に差し掛かる。

 

新木津川大橋。ループ橋だ。立体駐車場ではない。

今から出力3.4馬力のモンキー号で気合いで上る。行ってみよう。

 

半分程上がったか。

まだまだだな。

 

頂上が見えてきた。

もう一周だ。

 

おおー!

海面からの高さ50m。

 

下りに差し掛かる。

こちらもこのように歩道がしつらえてあり、徒歩、自転車での通行が可能だ。健脚に自信のある方は是非。

 

この新木津川大橋、橋の出入口が目指す南港通りに接続している。

もうすぐだ。

 

南港通りを進む。

写真撮影を忘れたが、この交差点の奥、赤信号の向こうが本日三本目の平林大橋。これを渡るといよいよ目的地、南港南到着だ。

 

・・・

 

さてこの南港南エリアだが、東西二つの人工島から成る。まず最初にぶち当たる東地区から散策してみよう。

これからその寂れっぷりを見に行く西地区(かもめ地区)と区別区分を図るため(?)か、「南港南」と「南港」という二つの地名が混在している。

 

南港通りを進んで来ると、どんつきにある南港フェリーターミナル。

南港通りはここで終点だ。

 

フェリーターミナルと言っても、咲州に移転した旧かもめフェリーターミナルではなく、こちらは名門大洋フェリー門司行きとオレンジフェリー愛媛行きの発着場。行ってみよう。

 

おっ!旅情旅情!

今の所は、まあ眺めて楽しむだけで充分かな。

 

燃費リッター7キロのRP22、不測のトラブルが付きものの旧車ST、そしてこのモンキー号だ。ツーリング向きの車両は一台も所有していない。もし旅情にまかせて乗船チケットなど購入しようモノなら、その先は地獄、とまでは言わないが相当な苦難が待ち構えているであろう。

 

フェリーターミナル近く。

岸壁に出る事ができ、ええ画像がGETできた。

 

さてこの南港南(東)地区、このフェリーターミナル以外は臨海地区にありがちな倉庫や物流センターのみ、のようである。それではいよいよ今回の最終目的地、西の人工島かもめ地区へ向かうとしよう。

 

・・・

 

西地区と接続するかもめ大橋手前。

この一部がベタッと塗り潰された案内表示、どこかで見たなあ。「この先進んでも何もないよ。」ってか。

 

その何もないのをこれから見に行くのであるからして、ガン無視で直進。

本日四本目の橋、かもめ大橋だ。

 

橋から南を眺める。

あの灯りは堺港だ。

 

下りに差し掛かる。

先程までのパターンと違い、橋を渡った先が暗く寂しげなのがお分かり頂けるだろうか。

 

かもめ地区に入る。

案内のない案内表示だ。さすがにコレは初めて見た。

 

かもめ地区から撤退した我々一般人向け施設として、フェリーターミナルの他、記憶にないが市民プールと簡素な運動公園のような物があったらしい。かつてそれらがこの案内表示に記されていたのだろう。

 

さて人工島の北側護岸にかつて存在していたかもめフェリーターミナルは、この「案内のない案内表示」の交差点を直進だ。

 

到着。

良く似たゲートがもう一つあり、そのどちらか(両方か)がエントランスだったと思われる。

 

鹿児島行きのさんふらわあ号が、かつてここに発着していた(現在は咲州のターミナルに一本化されている)。

現在はすっかり更地になり、コンテナターミナルとして再利用されているようだ。

 

しかし何だな。このかもめ地区、期待したほど、いやもといもといさほど荒れ散らかしている感じはしない。他やはり倉庫や物流センターが整然と並び、全体的な風景は東地区と似た感じである。

 

よく考えると、その東地区も一般客向け施設と言えば、南港フェリーターミナルがポツンと一つあるだけである。まあ大きな施設なのでエリア全体賑やかな感じはするが。元々この南港南、西も東も倉庫等の「作業場」がメインのエリアだったと見て間違いないだろう。

 

一つ残念なのはこのかもめ地区、交通の便が悪い。地下鉄もニュートラム無人運転列車)も来ていない。恐らく東地区にあるそれらの各駅から周遊バスでも運行されていたものと思われる(現在は不明)。推測だが、プールや運動公園などは恐らくフェリーターミナルより一足早く撤退した事だろう。

 

それでは、かもめ地区に唯一残された一般客向け施設「魚つり園」へ行ってみよう。

・・・。

 

19時閉館の海釣り公園とか、太公望的にどうなのだろう。つい先刻前を通った南港通りの釣具店など、この時間でも駐車場からクルマがあふれ、店の前に路駐の列ができるほど賑わっていたのだが。

 

かもめ大橋からも見えた、この建造物が気になる。

近付いてみよう。

一本北の通りに出たら、反対側に回り込んでしまった。

 

どうやらこの奥、

発電所のようだ。

 

・・・

 

一通り回ったがこの南港南かもめ地区、ペンペン草ぼうぼうの不法投棄のゴミだらけのと荒れ散らかした感じではなかった。が我々一般人向けの施設が総撤退して久しい現在、夜ともなればこのように訪れる人もなく、ひっそりとしている。

 

で、このような場所でのお約束、

30km/h右車線クルーズだ。

 

今回の目的地南港南を後に、

さあ、再びこの橋を渡って帰ろうか。

 

一本目の銀河鉄道999みたいな奴、アレはムリだ。コワ過ぎる。大人しく大正通りを走って帰るとしよう。

 

・・・

 

話は前後するが、大阪港へのアプローチとして、前記事で通った此花通り、そして今回含め何度か走っている天保山ルートの他、もう一本北港通りというルートも存在している。

 

この北港通り、広々として大変快適なのだが、どんつきから舞洲へ有料橋(むろん125cc以下利用不可)が一本架かっているだけの、モンキー号にとっては「行き止まりルート」。この大阪港散策では使うアテもなく、スルーしていた。

 

しかしその突端の有料橋のスグ隣に、大阪ベイエリアでは1、2を争う程の大人気、さりながら私のような独身中年ボッチにはお互い全くお呼びでない超有名施設がある。紹介しよう。

 

コイツだ。

季節柄夜のイベントでもやっているのか、深夜でも賑わっていた。

 

読んで頂き、ありがとうございました。

 

追記:

北港通りから舞洲に渡る此花大橋、有料だが原付小型二輪も通行可能、という話が入ってきた。まあモンキー号でこの橋を渡っても、どのみち夢洲のトンネル前で跳ね返されるだけなのだが、次回確認しようと思う。