這い上がる!?

工場労働者の日々の小さな煩悩ブログ

春のもの。

こんにちは!

会社の喫煙スペースだ。

 

本日2月25日、土曜出勤。いつもながら忌々しいこの休日潰しだが、土曜で人影の少ない喫煙所で静かに一服していると、未だ冷たい空気を一瞬溶かすかのような日差しの温もり。おぉ、春の気配だ!

 

シーズン到来である。

 

趣味のバイクの?いやその前に、花粉の。

 

ご多分にもれず(?)私も花粉症持ちなのだが、この現代日本の「国民病」について、今回少し考えてみたいと思う。

 

毎年春先になると鼻風邪のような症状が1ヶ月も続き、「これは変だ」という事で親に連れられ初めて医師に診てもらったのが小学校低学年の時。かれこれ40年以上も昔の話だ。

 

当時まだ「花粉症」という概念は存在しておらず、下された診断は「アレルギー性粘膜炎」。つまりなんやよー分からんが目鼻喉の粘膜が激しくアレルギー反応を起こしておるぞよ!と。

 

原因不明の奇病とされ、大学病院での精密検査を勧められた。食事や休憩を挟みつつ丸一日、広い病院内をあちこち移動し検査に次ぐ検査。他の子供達同様、当時私も病院はあまり好きではなかったが、いつもと違う、子供心にもなかなか珍しい体験であった。

 

結局原因は判らず、くしゃみ鼻みず鼻づまりの対症療法のため、毎年春先の1ヶ月間のみ耳鼻科に通院するという生活がその後しばらく続いた。一方目のかゆみ、充血で眼科にかかった記憶はないので、こちらは当時から売薬でしのいでいたのかも知れない。

 

スギ花粉が原因かも、と囁かれ始めたのはそれからさらに何年もたった、私が高校か大学に通っていた頃だったと記憶している。何の自慢にもならないが、花粉症のはしりの一人である。

 

この春先の耳鼻科通院、とうにやってはいない。他の花粉症持ちとの話でも、私のように何十年とこの病に罹患している者は、おしなべて症状自体は軽いようだ。

 

最近、しかもある程度年齢を重ねてから突如発病された方が大変症状がキツく、辛い思いをされているようだ。少し離れると別人と見まごう程顔がむくみ、声も出せなくなる「重症者」が職場にも一人おられるが、これほどの症状は、私自身は経験した事がない。

 

さてそんな「軽症者」の私だが、今では医師の手を煩わす事もなく、その辺のドラッグストア等で普通に入手できる、ごくありふれた売薬のみで、このあまり有難くない春の使者はしのげている。

 

聞くと花粉症専用の飲み薬も発売されているらしいが、この薬、服用すると喉が渇くという副作用があるのだとか。水分を排出する事でくしゃみ鼻みずを抑制するといった風に作用する、恐らく用法用量厳守の強い薬なのであろう。私はもはやこのような特別な薬に頼る事もない。ごくごくありふれた物で充分なのだ。

 

まずはこれ。

およそ鼻炎の症状の中で(ワタシ的に)最もうっとしい鼻づまり。これさえ抑える事ができれば半ば花粉症に勝ったも同然だ。という事で春先の必需品。どこでも持ち歩き、気になった時にシュッとひと吹き。

 

ただしこの点鼻薬、使いすぎるとクセになる(逆に鼻づまりが慢性化する)可能性があるとの事で、その辺は注意して行きたい。

 

目のかゆみ、充血には、まあこれ一択。

ドラッグストアの棚を見るとこの点眼薬、とにかく値段がピンキリなのだが、点鼻薬同様春先限定で大量消費する私としては、1本200~300円程度の安価な物を多めに購入している。

 

参考までに、

緑内障の月イチ検診に通っている眼科の先生が、「ああ、シーズンですねー。」とこの季節ついでに処方してくれる抗アレルギー点眼薬。

 

購入には処方箋が必要だが、さすがに即効性も持続性も売薬とはレベル違い。値段も写真のジェネリック物だと1本300円程度。1000円以上もする高価な売薬をご使用の方、一度ご検討されては如何だろうか。

 

そして咳、くしゃみにはコレだ。

これが正しい用法なのかは分からないが、痰咳にくしゃみ鼻みず鼻づまりの緩和には、何も特別な専用薬など必要ない。この昔からあるごくごくありふれた奴で充分である。今日はちょっと症状がひどいな、と思ったら風邪薬。これがワタシ流だ。

 

ちなみに葛根湯、小青竜湯といった漢方系の風邪薬も、(私の経験では)花粉症の症状には大変良く効く。季節限定で浴びるように服用するなら、副作用のない漢方薬が良いかも知れない。高価だが。

 

このように私はこの季節、くしゃみ鼻みずや目のかゆみに、それぞれ市販の売薬で適当にセコく対応しているのみで、花粉症「そのもの」には特に何もしてはいない。実はその何もしないのがミソなのではないだろうか。

 

花粉症持ちの一人として、一つ思っている事がある。

 

この季節、天気予報等で盛んに発信される「花粉情報」という奴、あの類、やめた方が良いと思う。風邪のようにうがい、手洗いで予防できるような物ではない。よって必要な情報であるとは考え難いし、騒ぎ立てた所で意味はない。

 

意味がないどころか、花粉警報でまっかっかの地図を見たとたん目鼻がムズムズしてくる。「スギ花粉の飛散は終了しましたが次はヒノキ花粉が・・・」の放送で治まりかけたくしゃみがまた出てくる。

 

私は医学の知識はないが、アレルギー性疾患とは得てしてそういう物だと聞く(神経性の腹下しのような物か?)。花粉の量が多いと聞けば症状は重くなるし、花粉の季節がまだ続くと聞けば症状は長引く。

 

私の場合、桜の花が一輪でも咲いているのを見ると、例年花粉症の症状はピタッと治まる。冗談のようだが、事実そうなのだ。桜の花を目撃した瞬間、身体のいずこからか「さあ、花粉の季節が終わりましたよ。」というシグナルがピッと発せられるのであろう。「花粉情報」も実際の飛散状況も関係ないのだ。

 

私のような花粉症歴ウン十年の者の症状が比較的軽い理由も、この辺にあるのではないかと思っている。我々罹患歴の長い者は、長年の付き合いによって、この病に対する恐怖感嫌悪感が薄れ、もはや「年のものが来た」程度にしか感じていない。

 

つまり、気にしないのが一番!なのではないか、と。

 

気にするなとは言え、くしゃみ鼻みず、出るモンは出る。しかし最近発病され、重い症状に苦しんでおられる方々も、二年三年と年を重ねるごとにこの病に対する「慣れ」が生じ、症状も徐々に軽くなって行くのではないかと思っている。

 

今やすっかり定着したこの花粉症だが、杉の木などない都会に患者が多い、杉の木など大昔からあったのに近年爆発的に患者が増えた、等の根本的な疑問は解明されてはいない。

 

本当に花粉が原因なのか?囁かれるハウスダストPM2.5といった化学物質が「真犯人」ではないのか?

 

深い所では、未だに原因不明の奇病であるようだ。

 

読んで頂き、ありがとうございました。